戦略日記
隣の芝生が青く見える企業 #78
とかく人は、自分が持っているものや能力より、自分に足りないものや能力に目が行ってしまう。
次に、自分の周りにいる友人の場合はどうだろうか。
友人に足りないものや能力より、友人がもっているものや能力に目が行くことが多くなる。
隣の芝生が青く見えるのだ。
つまり、足りないものに価値を見出そうとする企業が多いのではないだろうか。ついつい足りないものに目が行ってしまうのだ。
企業は人の集まりであるので、いつの間にかこのような発想に陥りがちとなってしまう。
ライバル企業を見て同じことを真似したり、どこかの企業が成功すると「当社もやらねば。」と追随する。たくさんの事例を欲しがる経営者も数多に存在する。いわゆる戦術系や事例たくさん○○セミナーに群がる経営者も後を絶たない。
そして、これらに対抗しようと次々に商品やサービスを増やしたり、機能を追加しようと必死にどんどん足し算をしていってしまう。時代は、個性が強み。個性が大事と言われているにも関わらずだ。
自らの引力(顧客を引き寄せる力)を高めることが大事で、その為にはこの逆を行く必要があるのだ。
自社が持っていて、ライバルが持っていないものに着目することに尽きる。
これは弱者の差別化戦略の要諦となる。
ないものねだりで競争相手の模倣をしても勝ち目はない。ライバルに遅れをとりたくないのであるならば、ライバルと違うことをしなくてはいけない。
自社にあるものしかライバル他社との違いを出すことは出来ないからだ。
最も大切なものは自分の足下にある。
隣の芝生は決して青くない。
ライバルから見ると、あなたの会社の芝生が青く見えるかも知れない。自分の芝生をもっともっと青くするように経営パワーを集中させていくことが重要となる。