戦略日記
二番手ではダメ #72
第二のAppleになろう。
第二のスターバックスになろう。
第二の無印良品になろう。
第二の○○になろう。
これでは、強いインパクトのあるブランドづくりは出来ない。
カテゴリ1位(市場占有率)にならなければ、二番手を目指した時点で失敗する。
インパクトがある強いブランドは、自社独自の土俵を探し、ポジショニングを明確にしてチャレンジしている。すなわちチャレンジした結果、強いブランドとなったのだ。
トップランナーやライバルの物真似によって、強いブランドが生まれたケースはほとんどない。
「他社の真似ごとはしない。」
「競合が手がけていないジャンルやカテゴリの戦略をつくることが何より重要。」
「他に類を見ない独自のサービスを考えなくてはブランドにならない。」
「真似ではなく、競合の追随を許さない、揺るがないブランドをつくりたい。」
これらは、ある経営者に向けた調査で「強いブランドを有する」と回答した経営者から出た意見だ。
ブランドづくりに成功した経営者の言葉には共通点が多い。
カテゴリ1位になるブランドとは、人の心に「違い」をつくることでもある。自社が競合など他にありそうなモノと同質化認識されることを避けなければならない。
「日本で一番高い山は?」
「日本で一番大きな湖は?」
これには誰もが正解すると思うが、「二番目は?」と聞くと回答できない人が多くなる。
一番手と二番手の違いは、このように顕著となる。これは、二番手のイメージが浮かびにくく、人の記憶に残りにくいと言える。
強くインパクトのあるブランドづくりで大切なのは「高い低い」「大きい小さい」ではなく、「好きか嫌いか」というモノサシだ。
誰もが参入するジャングル(容易な市場)に入り込み、埋もれてしまってはブランドづくりは困難を極める。競合が少ない砂漠地帯に種を蒔くようにすると強くなる。
深く考えず、楽な方向に進むことや安易に他社を追随すると失敗する。「楽あれば、ブランドなし。」となる。そうではなく、頭がちぎれるほど考えて、考え抜いて道を切り開くことが成功への近道となる。
「苦あれば、ブランドあり。」
安易に周りと同じことをしていてはいけない。