戦略日記

量稽古で圧倒する #57

量稽古で圧倒する #57

戦略社長塾を修了して毎月開催している経営実践ジムの会員さんで、ここまで一年少々ですが、継続の学びと努力により、一人当たりの粗利益が業界平均206%となった企業が誕生しました。

この会員さんは、小企業で決して特別な商品ではありませんが、地域戦略と客層戦略を絞り込みました。これからは、シェアを根拠にして弱者と強者の戦略を駆使していくことで更に利益の集中が期待されます。

戦略MQ会計を毎回発表して頂いていますが、これまで私たちが学んできた「売上アップの経営」に根拠がないことは明らかです。

売上と利益の相関関係はありません。

経営実践ジムの会員さんたちを拝見していますと、ひたすらランチェスター戦略を学び続ける量稽古の重要性と必要性をつくづく感じます。

何事もですが、手っ取り早く最善、最高の結果を求めても叶わない。すなわち経営にジャンプやショートカットはあり得ません。

必要な知識を学び、いざ始めたところで教わった通りにすんなりうまくいくはずはなく、階段を一歩一歩上がっていくように、失敗や反省を繰り返しながら、少しずつ身になっていきます。

急がば回れ。繰り返し繰り返し、戦略の勉強を積み重ねていくことが経営の根幹を学び、成果に繋げる近道です。

ある一定の閾値を超えた量稽古をこなすと、散漫に散らかった現象の山の中に本質を見出し決断をすることができるようにもなります。
[※閾値(いきち)とは、数値的な境目、境界線となる値を意味する表現。値が所定の水準を超えると特定の反応が生じたりするなど変化が起きること。]

スポーツなど勝負の世界では、たくさん練習しないと結果になりません。気の遠くなるような反復練習の果てに、金メダルや優勝を手にします。

有効な経営の勉強量は成果に比例します。この量をひたすら積み重ねて閾値を超えると一位の景色、絶景が見えるようになります。

その都度の思いつきや閃き、アイディアだけですと残念ながら持続可能性は低いものとなります。

やり続けること。量稽古の差が他者を圧倒し、そして自信となります。