戦略日記
ダントツ主義でオンリーワン社長になれ #44
ランチェスター戦略が定義するナンバーワンは、総合的な1位ではなく、ある部分において圧倒的、ダントツ1位のことです。すなわちオンリーワンということになります。
人は、誰しもかけがいのない存在ですが、実際には、ないがしろにされたり、人格を傷つけられたりすることがあります。人に大切にされたいのであれば、いなくてはならない、いなくては困るという人になるべきと思います。オンリーワンな人になれば、尊敬されたり愛されることになります。無用な争いごとに巻き込まれたりすることもなく、戦わずして勝てることができます。
オンリーワンの社長になるためには、何かでダントツの1位になるための努力が必要となります。この努力は、やみくもにただ頑張れば良いものではありません。
ランチェスター第一法則は、戦闘力=武器効率×兵力数です。
武器効率は、質的なこと、兵力数は量的なことです。置きかえると、何かを為す成果は、取り組みの質と量を掛け合わせたものです。社長に必要な経営の勉強で考えれば、質の高い教育を知り、質の高い教材を使って、たくさん勉強した者だけが一番になれるということです。当たり前のことを言っていると思いますが、質と量に対して、どれだけ神経を使い集中できるかが勝負の分かれ目になります。
ランチェスター戦略は、「負ける戦いは、はじめからするべからず」としています。これは弱いところは後回しにして、先ずは強いところをより強くする勝ち易きに勝つということです。これをダントツ主義といいます。できないことを何とかしよう、悪いところを直そうと考える人が多いように感じますが、これまで私たちは、全てにおいて平均点以上をとることが良いという教育を受けてきたせいかも知れません。ダメな部分を何とかするテコ入れ発想が身に染みついてしまっていると思います。
成果=取り組みの質×量です。
孔子の論語には、「これを知るものは これを好むものにしかず。これを好むものは これを楽しむものにしかず」この意味は、「物事を知るものは、物事を好むものにはかなわない。物事を好むものは、物事を楽しむものにはかなわない」ということです。
「好む」とは、積極的な意志が働く段階です。さらにその上に、「楽しむ」が置かれています。自ら学ぶ意志が働くのが「好む」であるのに対し、「学ばずにはいられない」という感情が働くのが「楽しむ」という段階といえます。楽しむ者にはかなわないのです。そんなオンリーワン社長はとても魅力的です。
更には、仲間と切磋琢磨して学ぶと量が二乗、三乗、五乗倍となっていくことを付け加えておきます。