戦略日記
一位がある会社とない会社の違い #42
何かのカテゴリで一位のある会社は利益性がとても良い傾向があります。
ランチェスター戦略は、ただ売上を伸ばそうという売上主義ではなく、戦略によるシェアアップで一人当たりの粗利益を良くする一位主義です。なぜなら粗利益が経営の全てを賄っているからです。
業界において地域、客層、商品の3大戦略でシェア一位の会社の一人当たり粗利益は、業界平均の3倍、5倍も高くなっています。同じように二位以下の会社に対しても圧倒的な差をつけています。では、一位の会社と二位の会社の従業員の能力に3倍、5倍の差があるでしょうか。能力自体において、そんなことはないはずです。これが一位の会社と二位の会社との間に生じるシェアの差から生まれる利益性の違いです。
同じ時間、同じ能力の従業員が働いてもシェアの差によって、ハッキリと利益の差が生まれます。
この利益の差は、会社の内部留保の額、将来へ向けた投資額の差となって一位企業は、より成長し強くなっていきます。財務体質の差となり、給与や福利厚生、社員教育の研修費など社員のモチベーションや成長に繋がります。そしてブランドとなり、一位の会社に、より優秀な人材が集まり育っていく好循環の仕組みとなっていきます。
会社に地域や商品、業界で販売実績一位のある会社は、ホームページ、会社案内、名刺や広告物などに「○○業界、販売実績シェア一位」と打ち出していけます。お客さんは、購入する際、一番良い会社と競合を比べて購入しています。一番の実績がある会社と取引したいと考えるのが自然だと思います。これが一位集中の効果です。つまり、一位があるということは自社が優位な状況を持っているということになるのです。
人の意識は目標によって変わります。
常日頃から生産高や期日など目標とするものを明確に数値化することが重要です。思いばかりに頼らず、定性的なものを定量化していくことです。つまり、曖昧なことを明確にして根拠を示すことが必要です。
何かのカテゴリで一位になること。日頃から一位になる目標を掲げることで社員の意識に浸透していきます。意識は習慣となり、習慣は行動を変えますので社員全員で優位性に向かって進んでいくことができます。社員の成長と充実のためにも一位、それもダントツ一位を目指していきましょう。