戦略日記

競合の攻撃目標を定める #33

競合の攻撃目標を定める #33

1位の会社や自社より強い会社があると対抗心が生じて、ついつい攻撃目標にしてしまったり、または真似をして追従してしまう事があります。外見から勇ましくカッコよく見えるので、はるかに強い会社を攻撃目標にしてしまう社長がいます。

1.  強気でカッとなりやすい性格。
2.  昔は1位であって、業界の役職を務めていたが今は逆転され、2位、3位に転落している会社。
3.  地方の小売店などで1位であったが、近くに大型店が進出してきた。
これらの場合、社長の「ジェラシー」で冷静さを失い、つい強い会社を攻撃目標にしてしまいます。

ランチェスター第二法則により、真の力関係は二乗比になるので結果は、ガタガタになってしまいます。中には倒産してしまう会社も出ます。孫子の兵法で「勝算なきは戦うな」と教えがある通り、勝ち目がない戦いは避けなければなりません。

それでは、どこを攻撃目標とすれば良いのか。自社よりシェアが低い下位の会社を狙うのです。これをランチェスター戦略では、足下の敵 攻撃の法則といいます。
シェア以外では以下のようなダメ社長が経営している会社やもともと業績が悪いボロ会社を攻撃目標にすると良いのです。

1.  二代目社長で朝が遅く、経営に本気で取り組んでいない。高級車に乗り、交際費はどんどん使っている会社。
2.  創業者でも公職や会の名誉職を引き受けて、お客を放置している会社。
3.  社長が経営戦略の研究をせず、社員に文句ばかり言っていて、社員がやる気を失っている会社。
4.  何かと納期が遅い会社。
5.  顧客対応が悪く、お客の評判が悪い会社。これに気づかない社長の会社。

攻撃する時は、社長の「ジェラシー」は横に置いておき、競合の調査、分析を徹底し強者の戦略の基本をおさえ、戦術的投入量をしっかり行うことで競合を圧倒していくのです。
決して弱い者いじめではありません。何故なら、前述のようなダメ社長の会社によって、業界全体の評判を落とさないため、地域や社会が良くなるために自社が代わりに、一時的にお客を預かっておくと考えれば良いからです。