戦略日記

表紙変えても中身変わらず #201

表紙変えても中身変わらず #201

新たな戦略を策定し、実行に移しても期待した成果を得られないというジレンマに直面することがあります。経営戦略を立て、実行に移してもなかなか成果が出ない、あるいは、過去のやり方から抜け出せないといった状況に陥る企業は少なくありません。このような状況は「表紙変えても中身変わらず」と言えます。

外見や形は変わっても、中身の本質的な部分は変わっていないという状態です。

新たな戦略のもと、ブランディングを行い、新しいロゴやスローガンを導入しても組織文化や業務プロセスが変わらない場合やパッケージデザインが新しくなったが、中身は以前と変わらないなど外見の変化が本質的な変化を伴っているのか、それとも単なる見せかけなのかを判断されてしまいます。誰からと言えば、紛れもなくお客からです。

「物事の本質」とは、そのものが本来持っている最も重要な性質や特徴、あるいは存在の根源を指します。「これがなければ物事が成立しない」という極めて重要な要素です。

本質的な中身は常に点検する必要があります。特に、過去の失敗事例を分析し「何が悪かったか、なぜそうなったか、何が阻害要因となっているのか」を客観的且つ具体的に特定させる必要があります。

何か不都合な失敗やミスが起きた時に「まぁ、仕方ないな」と場当たり的な対処で過ごしては、いつまでも経っても本質を見極めることが出来ず、同じ過ちを繰り返すことになっていくでしょう。

苦労して構築した戦略を成功に導いている企業の特徴は

1. 社長であるトップリーダーが戦略実行を最重要課題として位置づけ、全社を挙げて取り組んでいる。
2. 社員が戦略に共感し、主体的に行動している。
3. 市場の変化に柔軟に対応するよう定期的に戦略を見直し、改善を繰り返している。

これらの特徴に共通するのは、「本質」を重視している点です。表面的な変化だけにとどまらず、組織全体で本質的な変化を促進することが、成功の鍵となります。

戦略を成功させるためには、単に外見を変えるだけでは不十分です。本質的な変化を追求し実行に移すことが求められます。過去の成功に甘んじることなく、常に現状を見直し、改善を続ける姿勢が持続的な成長と競争力の源泉となります。