戦略日記

ホームページは社長の言行一致を証明する #174

ホームページは社長の言行一致を証明する #174

戦略が決定したら、次は仕組みづくりに入ります。この仕組みづくりにおいて、企業のブランディングは不可欠です。設定した顧客に自社を知ってもらうための広告活動を行い、その活動において重要なツールとなるのがホームページです。

SNSの活用が当たり前になった今でもホームページは会社の顔として重要な存在です。SNSで定期的な発信を行って、ホームページに誘導する導線が一般的かと思います。ところがホームページに掲載されている情報をよく見てみると、目を疑いたくなることがあります。

多くの企業のホームページには、新着情報やブログがあります。いずれの更新が滞っている中小企業のホームページが実に多いと感じます。例えば、新着情報のタイトルが「あけましておめでとうございます」とあり、更新の日付が数年前になっていたり、社長のブログも同様に、何年も前に更新したきりになっている状態です。最悪なのは、社長が何を食べたとか、ゴルフに行ったなど羅列されたブログです。

このように更新されていない状態のホームページを見た顧客は、「この会社に頼んだら納期を守ってくれるだろうか。」と不安を感じたり、サイト内で熱心に求人をしていて、新卒の学生さんや求職者が見たらどう思うでしょうか。「入社しても大丈夫だろうか。」と疑問を抱き、すぐに離脱されてしまうことは必定です。これは、社長がホームページを軽視している典型的な例と言えるでしょう。

社長挨拶のページを見てみると画一的に「我が社は、信頼と実績で…..信用第一を…..」と書かれていたりします。信頼とは何かの本質を理解していないと思います。信頼(信用)の本質は約束を守るに尽きます。お客との約束、従業員との約束です。

ホームページ制作会社が「ブログはアクセスアップやSEO対策に効果がありますよ。」等と提案されて始めてみたが、そもそも戦略もなく戦術ばかりに目がいき振り回されている社長は、すぐに飽きてしまい長続きできず途中でフェードアウトの結末です。これでは、言っていることと行動とに矛盾がある言行不一致な会社であると世間に露呈していることになります。

「戦術は、戦略によって導かれるもの」「戦略の失敗は、戦術で取り返せない」という格言があるように、経営の根幹である戦略がないのに効果的なホームページは作成できません。SNSやホームページは戦術であり、川の上流から下流に水が流れるように、戦略から戦術まで一気通貫で考える必要があります。今一度、自社のホームページの情報を見直し、顧客にとって魅力的で信頼できる内容になっているかどうか確認しましょう。