戦略日記
時間確保で戦略実力を高める #122
経営は複雑な要因が多々あるので簡単なものではなく、大変難しいと嘆く社長がいます。気持ちは理解できるのですが、目の前の現象に追われていて「いつも忙しい。忙しい。」と言っている社長に多く見受けられます。忙しいとは、時間が足りていないのです。
先ずは、経営は何の要因から成り立っているのかをしっかり捉える必要があります。経営は、粗利益から全てが賄われていますので、八つの要因から成り立っていることを知り、深く考えていかなくてはいけません。
1.何を(商品やサービス)
2.どこの(地域)
3.誰に(業界・客層)
4.新しいお客とどうやって知り(営業)
5.どう維持し(顧客維持)
6.人の配分と役割(組織)
7.資金の使い方(資金)
8.何時間投入するか(時間)
この8大要因の戦略と対策がハッキリし、ライバル他社との経営競争に勝てるシステム(仕組み)として科学性があり、整合性を保っていることが重要です。
前述の目の前の現象に振り回されている状態は、戦術ばかりに目がいってしまい対応に追われていると言えます。経営は社長の戦略実力によって業績の善し悪しが決まってしまうので常に戦略思考を習慣化させていくことが必須となります。
習慣化とは、ある事が繰り返し行われた結果、その事がしきたりになることで無意識で出来るレベルになることです。この域に達するまでは、8大要因の八つ目となる時間の確保をいかにするかです。
時間の確保が上手くできないことがそもそもの原因であるため、先ずは自社の経営と直接関係ないものは片っぱしから断ることです。2番目は、戦略実力を徹底して高めることです。社長の戦略実力が低いと何が正しい決定になるか分からなくなり、迷う時間が多くなってしまいます。社員も同様に迷います。
決断とは、文字通り、断つことを決めることと言われます。私たちを取り巻く全ての事は、放っておけば時間経過と共に余計なモノが増え、複雑な状態になってしまいます。
時間確保の根本は、余計なモノを出来るだけ省き、何をしないか断つことを決め、頭の中をできるだけシンプルにすることです。これによって戦略実力を高めていけるのです。