戦略日記
経営者の決断 #120
決断を辞書で調べると「意志をはっきりと決定すること。」「善悪を判断、裁決すること。」とあります。
経営者は、あらゆる局面において決断が必要になります。タイプで見ると、即断即決する人。いつまで経っても決断できない人などなど様々です。
とかくトップリーダーである経営者には決断力が求められますが、その前に判断する力が重要不可欠となります。
判断と決断の違いは何でしょうか。
判断は、選択肢の中から最も良いと思うものを見極めることであり、決断は、選択肢の中から最も良いと思うものを見極めて、実行に移すと決めることです。
「私は、これまでカンピュータで経営してきました。」と自慢気に語る経営者をたまに見受けます。
勘や経験、度胸の経営スタイルは、頭文字をとって「KKD経営」と表現されますが、一過性や場当たり的な対処で経営を繰り返していたのでは、会社が良くなることはありません。
決断するためには、順序立てたステップを踏む必要があります。決断する前に判断する情報を多く集める。その情報は信憑性があるものかどうかなど客観視できる必要があります。
すなわち、決断とは属人的性質のものではなく、戦略を構築する上で調査や分析を行う準備があるからこそ出来るものと言えます。
KKD経営は、決して自慢できるものではなく「ギャンブル的経営を行っています。」と公言しているようなものです。
「とりあえずやってみよう!」と、闇雲に事を起こすことは経営においてタブーとなります。
「勝算なきは戦わず。」「曖昧なことを明確にする。」経営者の決断には根拠が必要となるのです。