戦略日記

売れないのには理由がある #106

売れないのには理由がある #106

「あなたの会社の商品サービスは、なぜお客さんに選ばれているのですか? 」
「どこが素晴らしいのですか? 」
「どこがほかの会社と違うのですか?」

この質問に対して明確に答えられるでしょうか。

おそらく多くの経営者は、すぐに答えを出すことが出来ないと思います。何故ならほとんどの会社は、それだけ同業他社とあまり違いがないからです。

私たちが日常的に使っているシャンプーなどのバス用品や毎日活用しているパソコンとかどれだけ多くのメーカーがあるでしょうか。

バス用品のシャンプーなどは、海外メーカーも入れればブランドの数にして300以上あると言われています。パソコンメーカーを数えるだけで10社以上あります。

このようにそれぞれの市場には、無数の競合各社がひしめいています。

だからこそ競合との違いを鮮明にして強みを際立たせることが必要となります。そして「売れる仕組み」を構築していかなければなりません。売れる仕組みは、時代や環境によって変化していきます。

他の会社が上手くいったからといって、自分の会社でそれが成功するとは限りません。

なかなか利益が出ないと苦悩を続ける社長がいます。

「一所懸命努力していけば必ず成功するはずだ。」 「商品がいいのになぜ売れないのか?」 「営業マンのセールススキルや商品知識のレベルが低いのか?」 「価格が高いのか?」 「営業マンの熱意が足りないのか?」 「景気のせいか?」

売れない理由のすべてを売り手側の視点と都合で発想してしまっています。

そして中小企業がよく陥るケースとして、これらを課題と捉えてしまい戦術的セミナーや研修へ傾注していくパターンです。間違った方向に全力を出している状態です。

経営の根本となる戦略がなく、一過性だけの戦術と戦闘だけでは競合ひしめき合う市場で勝つことは不可能です。

現状の市場において自社が得意とするカテゴリは何か。且つ顧客のニーズを満たして、さらに競合が提供していない空きスペースを見つけない限り、いつまで経っても売れない理由が山となっていきます。

市場(お客)、競合と自社の力を分析し、顧客に対して1回の喜びを2回、3回と提供し続ける持続可能な戦略システムが必須となります。