戦略日記
凡人で非凡な成果を出す #39
「空を見ろ!」「鳥だ!」「飛行機だ!」「スーパーマンだ!」
青いスーツに赤いマントと赤いブーツを履いており、このカラーリングは星条旗をモチーフとしています。80万トンの物体を持ち上げる怪力。最高時速は800万キロの飛行能力。数百万人の中から一人の声を聞き分けることができる聴力などなど文字通り、スーパーマンです。誰しも一度くらいはスーパーマンになってみたいと思った事があるのではないでしょうか。
中小企業の社長は、優秀な社員が来てほしいと求人して採用活動を行います。今いる社員には、「もっと成長してほしい」「もっと能力を高めてほしい」と研修などに参加させたりして熱心に社員教育を行います。いわば、スーパーマンのような人を採用したい。社員全員がスーパーマンのようになってほしいと心の底では思っているのです。社員がスーパーマンのように能力が高くなれば、収益が上がるはずだとどこかで思っています。
下図は2020年の小売業における主要企業の営業利益ランキングです。
これらの企業は全員がスーパーマン社員でしょうか。いいえ違います。確かな経営戦略が根幹にあるのです。ランチェスター戦略 経営の8大要因において、残念ながら社員の能力は、経営全体から見ると思っている以上に、重要度は高くないのです。商品・地域・客層の3大戦略を社長が素晴らしい設定の下に戦略を構築していれば、これを実行する社員は、楽に市場で戦い、勝つことができます。社員一人一人の能力に頼る経営をしなくて済むからです。社長の戦略がなかったり、戦略実力が低い会社ほど、社員教育に熱心という皮肉な現象があります。
社長が出す経営戦略と方針が正しく、かつレベルの高い経営計画書と実行計画書が完備されていれば、「普通の人」でも物事を計画通りに達成することができます。良い社長とは、平凡な人を使い、非凡な実績を引き出す人です。これに対してダメな社長は、己の実力の無さを棚上げして、非凡な能力を持った社員が入社するのをただ夢見ているだけです。
普通な社員でも大きな成果を生むことができます。すなわち「凡人で非凡な成果を出す」
社長のたゆまぬ努力は戦略経営を実践することにあり、こんな社長が本当のスーパーマンでカッコいいのです。