戦略日記
戦略策定は多重人格が必要 #16
戦略策定では多重人格になる必要があります。
最初になぜこのビジネスが上手くいくかというロジック作りから始まります。この時に大切なのは超ネアカ人間になることです。「こうやればできるじゃないか。」「こういうのも面白いね。」「この商売はいけるね。」と言うように完全にポジティブ思考をしなくてはなりません。
最初からできない理由ばかり考えて心配しすぎると思考が止まってしまい戦略の原案の策定そのものができなくなってしまうからです。
このようにロジックができたら次は180度性格を変えて、ネチネチとあら探しをしていきます。「ここは詰めが甘い。」「ここは上手くいかない。」というように徹底的にネガティブチェックをするのです。 ここでは心配性になり、もしこんなことが起きたら上手くいかないかもしれないというネガティブ思考が必要になります。
つまり鳥瞰図のように全体を俯瞰しながら重要な幹と枝葉を分けていくのです。そしてこれを外したら絶対にこの商売は成り立たないという骨太のロジックだけを浮き彫りにします。
ここまで出来てもそれで戦略が完成するわけではありません。 頭の中で考えているだけでは単なる仮説の域を出ないので本当にその通りに行くのか実際に上手くいくのかをきちんと事実に基づいて検証しなくてはなりません。
そこで関連する数字を見たり、顧客の声を聞いたり、競合の動きをチェックしたりしながら検証するのです。一度、戦略プランが完成しても刻々と顧客や競合の状況は変わっていくので常に見直しをかけ続けていかなくてはなりません。
決して、やってはいけないことは、「とりあえずやってみよう」「やってみないとわからない」「思いがあれば何とかなる」など根拠のない事です。無駄な経費や社員の労力ばかりかかり、成果に繋がらず経営資源の少ない中小企業は疲弊していくのみです。