戦略日記
売上主義は自己都合経営 #8
あなたの会社は経営計画書がありますか?
その中にどのような内容が記載されていますか?
売上計画(目標)はどのように設定されていますか?
当然ですが、売上は単価×数量で決まります。
モノを安く、たくさん売ろうという時代は、とっくに終焉していますが、ほとんどの中小企業の経営者は、未だ「いかに売上げを上げるか」ということに注力しています。
「売上をどんどん上げろ!」の経営で我が社は○○億円の売上で社員が○○名います。売上あがって、連動して利益がしっかり出ていれば素晴らしいことなのですが…
例えば、あなたの会社で月次試算表が出来上がるのは、翌月の何日頃でしょうか。
おそらくどんなに早い企業でも3日から5日ほどかかると思います。だいたい遅れがちになるものですが、その時の言い訳は以下のようなものです。
●営業が納品書を発行してくれない
●売上金額が決まらない
●仕入れ業者から請求書がいつも遅れる
●社長が仮払いの精算をしない
●在庫棚卸しの時間がかかりすぎる
そしてようやく出てきた試算表をもとに、経営会議や営業会議が開かれます。
そして会議の議題は
●Excelで手間暇かけて見栄えがきれいにつくられた先月の実績発表
●売上目標と実績との対比分析と原因追求
つまり「先月の反省会」と「今月はがんばろう会」になってしまっています。毎月、これを繰り返して果たして利益は本当に増えるのでしょうか。
売上ではありませんよ。利益です。
このような売上計画という名目で、鉛筆なめなめの感覚的(粗利益に必要固定費を積上げて、前年対比型)数値でどのように達成できるのでしょうか。
同様に経営指針書の中身はほとんど経営者の価値観や思い、そして方針が綴られていて、どのように経営目標の実現ができるのでしょうか。
これらは全て自己都合型経営で達成する方が不思議といえます。
不思議な経営指針を時間と手間暇かけて作成しても無意味だと断言しても過言ではありません。
先ずは戦略MQ会計でどのようになれば利益が上がるのかという構造をつかんで戦略的な経営指針書をつくることが急務です。