戦略日記
ずっと離れさせない #218
iPhoneが日本で初めて発売されたのが2008年。その時から今日まで、私はずっとiPhoneを愛用しています。
ほぼ同時期に、MacBookを手にしました。Windows 95がリリースされてパソコンというものを初めて使うようになってからMacBookに変えることに大きな不安を覚えましたが、今やWindowsに戻れないようになってしまいました。 現在では、Apple WatchやAir Podsを身につけるようになっています。
Appleは洗練されたデザイン、使い心地、そしてブランドイメージなど、包装や箱を開ける時の音に至るまで細部へのこだわりやディテールは大変美しく感じます。 使用すればするほど充足感に満ちてくる感覚です。
特にApple Watchについては、帰宅後の充電時以外は腕から外すことはほとんどありません。 ジムでのワークアウトのデータをはじめ、最近では睡眠のログに関心があり、起床時にデータチェックすることがルーティンになっています。
Apple Watchが、単に時間を知るだけの時計を超え、ユーザーの生活に深く入り込む「戦略的アイテム」であることは、もはや疑いようがありません。 その戦略とは、顧客との接触頻度を高め、より強固な関係を築くこと。 まるで、恋人や親友が常に寄り添っているかのように感じます。
従来の腕時計は、時間を確認する時やファッションの一部として、一日の中で限られた時間しか意識されませんでした。 しかし、Apple Watchは違います。通知やメッセージで常にユーザーに語りかけ、健康管理や運動のサポートを通じて、生活のあらゆる場面に寄り添ってくれます。
この「常時接続」こそが、Apple Watchの最大の戦略です。 顧客との接触頻度を高めることで、ブランドへの愛着、ひいてはロイヤリティを高める効果を生み出します。 顧客は、Apple Watchを通して、その利便性と魅力から離れられなくなるのです。
Apple Watchの場合、ユーザーの腕から「外させない、ずっとつけていたくなる」という状態をつくりあげます。そしてAirPodsやiPhone、MacBookなどシームレスに繋がる高い利便性があるので、製品の横展開を行い、必要性を喚起します。
Appleのファンとして、絶妙かつ高度な戦略に魅了されながら、大きな学びを得ることができます。どこの、誰に「知ってもらう」「使ってもらう」「続けてもらう」という3つの経営努力を続けることに尽きます。