戦略日記

すぐに飽きる経営者 #109

すぐに飽きる経営者 #109

すぐに成果を求めて「どうしたらいいですか?」と答えばかり聞く人がいます。

このように答えばかりを求めてくる人の場合、自分で考えようとしないケースが多いように感じます。

経営でいえば、巷の「○○ですぐに結果を出せるセミナー」や「○○で売上2倍!」 「○○で集客倍増!」など、マジックのような言葉に弱いセミナー好き経営者です。

このようなタイプは、自分は頑張ってやっていると思い込んでいます。ある種のコレクターです。しかしながら、これらの類いはハウツーですので一過性となり経営自体を長続きさせる要因とはなりません。

他の特徴として「すぐに飽きる。」という点があります。

最初は調子よく取り組むのですがハウツーで瞬間風速のように成果が出たとしても長続きしないので、次のハウツー探しに出かけます。中には、成果も出さずに途中で投げ出してしまう人も数多くいます。

事業においても飽きてしまうので、新しい別の分野へ手を出していきます。「挑戦」というスローガンを掲げて…

何故、飽きるかといえば「慣れ」が生じてしまうからです。慣れとは、同一の刺激を反復して与えた場合に、その刺激に対する反応が次第に減少したり、あるいは消失したりすることなので新しい刺激を求めてしまうのです。

経営の目的はカテゴリNo.1になることですので、先ずは1位になるまでの目標を設定し、一つの道を極めるように深堀りしていかないと目的の達成は夢幻となります。

上、三年にして下を知る。下、三日にして上を知るという言葉があります。

部下は三日もあれば上司の実力を見抜いてしまいますが、上司が部下の実力を知るためには三年かかるということです。前段の飽きる経営者を誰が一番見ているかと言えば社員たちが一番見ていて、一番知っているのです。

飽きやすい経営者は、戦術ばかりを追い求めていきますので子供がおもちゃ遊びで飽きてしまうことと同じ現象に陥ってしまいます。

更には、「言うは易く、行うは難し。」の格言があるように、言葉は嘘をつけます。行いは嘘をつけません。

人間誰にも「飽きる」という心の敵がいますので、言行不一致とならないよう戒めていきたいと思います。